初日の朝
「前のめりに死にたい」
別にそう長生きしたいとは思わないが、もしジジイになるまで生き延びたとしても、年とって急に悟っていいヤツになるような、ぶざまな真似だけはしたくない。だいたい若いころはなんのかんのヤンチャして、四方八方迷惑かけどおしだったのが突然さらりと、”煩悩”を捨てて般若心教なんかよんでみたり、山に庵を作って枯葉で茶を点ててみたり、こういうのが日本人のメンタリティにはぴったりくるのだろうが、僕は嫌いだ。いくら悪いことをしても、結局最後には”いいおじいさん”になって帳尻を合わすなんて、虫がよすぎる。”経験と洞察に満ちた好々爺”になるよりも、”扱いにくいジジイ”のまま走りつづけて前のめりに倒れてしまうほうが、ずっと素敵である。
だから僕は、性格悪いジイサンバアサンの話を聞いたり読んだりするのが大好きだ。(会いたかないが)。あんなに吠えてたのにすっかり良心の塊みたいになってしまったギンズバーグや、いまやお洒落な隠遁者のポール・ボウルズより、いまだにマシンガンでキャンパスを撃ち抜いた“作品”なんかつくって喜んでるバロウズのほうが、はるかに気合が充実、かっこいいじゃないか。あの人が、自分の死期を悟ったからといって急に自然食がどうとかなんて能書きたれたり、座禅組んで「オーム」とか唱えるとこ、想像できる?
「美しい日本の私」になって自殺した川端康成より、76歳になっても「瘋癲老人日記」なんか書いて、スケベ心を失わないまま大往生を遂げた谷崎潤一郎のほうが、やっぱ偉いと思ってしまうのもそこなのだ。(文 都筑響一)
はは、稲垣足穂のお言葉でざんすよ。
さてと、性格悪い意地悪バアサンで生き延びるか。
今日は初日だ。
弾けるぞ!
マシンガン バキューン!
よっしゃ!
by ワタナベ (2009-12-18 13:37)
ズドーーーン!!!
どて(笑)
by みらこ (2009-12-18 20:58)
お疲れ様でございました^^
by aruaru (2009-12-21 11:40)