3 てん 9
風は冷たかった
おなかに沁みた
わたしのエネルギーは噴射し光の中にいた
屹立していた
ここに起っているぞ
針金のようなからだで起っているぞ
鍵は鍵穴を探していた
遠くのどよめきの中で
貴方の湿った手が
わたしの手を握った
26年が必要だった
今だった
5年前でも10年前でもない
今だった
欲しかったのは安心
来た
安心
かちっと
鍵は鍵穴におさまり
その扉を音もなくあけた
だれにも分かりはしないだろう
鍵と鍵穴が一つになったこと
この
ここちよさ
ステージの上で
抱き合った
誰にもわかりはしない
意味
愛を超えた
映画館の暗闇の中で
最後の字幕を
今見終えた映画を反芻するように
爆音の中で
わたしは
わたしの26年間を
安心という静寂の中を
誰にもきづかれず漂っていた
3 てん 9
2012-03-16 03:44
nice!(0)
コメント(1)
トラックバック(1)
そんな大切なステージでご一緒できて僕は光栄です。
by コージ (2014-01-20 18:45)