のっぺらぼう 夢魔さまへ あっは ぷふい

あなたは「おまえはほんとうに＜自分自身＞についてこれまで考えたことがあるのかな。」と問いを投げかけた。
さて、考えてみようか。わたしは、わたしを追いかける。
わたしは、おじいちゃんに肩車してアメリカのチュウインガムを食べている。わたしは、炬燵にちぢこまり酸っぱいミカンをなめている。わたしは、柴犬浜姫号の出産に立ち会っている。わたしは、縁側で水銀の重さと冷たさに恍惚としている。日曜の朝、学校の理科室に忍び込み水銀を盗んだ。わたしは、真夜中まで麻雀しているちちははに布団に丸まり殺意を感じている。わたしは、こまっしゃくれて演奏会でヴァイオリンを弾いている。わたしは、月経の血のついたゴム張り生理パンツをおばあちゃんに洗ってもらっている。わたしは、、初恋の尾形先生の足もとにわざと数学の教科書を落としてみる。わたしは、臨月の日本史の先生を憎む。わたしは、１９７０年世間が安保反対と叫んでいるなか、私の革命として子供を産む。娘よ、分かってください。わたしが意志してあなたを産んだことを。わたしは、新宿ゴールデン街飲み屋のママをやっている。わたしは、冬、山谷玉姫公園で大量の大根を洗っている。わたしは、テント芝居でキャデラックに乗って登場する。わたしは、上野水上音楽堂で大吹雪、雪の女王を演じている。わたしは、ジャズサックス奏者をひもにして棄てた。わたしは、泥酔して中村君の頭を一升瓶で殴った。わたしは、冷たいそうめんを食べている。わたしは、森田童子を聞いている。わたしはやさしく発狂する。わたしは、ネコ語で会話する。
わたしが、いっぱーーーーい。
わたしは、したわ。おいしいものいっぱい食べたわ。気持ちいいこといっぱいしたわ。
わたしは、たわし。　わたしは、たわし。あっは　　ぷふい

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すんげっ。
by ジュンタ (2008-07-28 14:39)